1. 365日、屋外で飼育

山地酪農とは

365日、屋外で飼育

酪農を産業として成り立たせるために 「 いかに1頭の牛からたくさんの牛乳を得るか 」が重要視されてきました。しかも、乳脂肪分が一定基準を超えるいわゆる " 濃い牛乳 " であることが必須条件です。その要件を満たすために、狭い牛舎の中で多頭数の牛に濃厚飼料・配合飼料を与える " 舎飼い " といわれる酪農が普及しました。

しかし、山地酪農では飼育のための牛舎を利用せず、夏も冬も年間を通して屋外で放牧します。もちろん昼夜の区別なく。夏はまだしも冬は寒さで凍えるのでは?と思われるかもしれませんが、意外と牛たちは平気なのです。体を寄せ合って寒さをしのぎ、日中太陽が昇ると元気に乾草を食 ( は ) む。むしろ夏の暑さの方が苦手のようです。牛たちは、広大な放牧地を 1日中歩きながら草を食べ、夕方 5時ぐらいになると麓の牛舎に搾乳のために自ら集まってきます。搾乳が終わるとまた放牧地へと帰って行きます。 食事も、排便・排尿も、運動も、休憩もすべては牛たちの意思が最優先。牛たちは、自然の中で本来の生理・生態にそったストレスの無い生活を営みます。 それは牛たちにとって最高の環境でありながら、酪農従事者にとってもさまざまなメリットをもたらすのです。

365日、屋外で飼育 365日、屋外で飼育

「削蹄」の必要がない 運動量が多いのでひづめが自然に擦り減る。

薬剤やサプリメントの投与が不要 山林を歩くことによる強靭な足腰は消化器系や呼吸器系を強くし、多様な種類の草を食べることで自然の栄養素が補われ丈夫な牛が育ちます。

受精・分娩は牛任せ 牛は動物。本来は受精も分娩も人間の手を借りなくてもできる。

基本的には給餌不要 冬季の乾草やサイレージの給餌作業以外、餌を与えるという作業はない。

搾乳用の牛舎以外は不要 牛は一年中外にいる。寝泊まりのための牛舎は必要なくなる。

糞尿処理も不要 搾乳目的以外の牛舎がないということは、糞尿の処理の手間や設備も不要ということ。

本物の牛乳が生産できる 健康な牛は、安全で美味しい本物の牛乳をもたらす。