1. 森林が再生できる

山地酪農とは

森林が再生できる

乳製品のパッケージによく描かれているような 「 緑の牧場でのびのびと放し飼いされている牛 」 は、日本にどれくらいいるのでしょうか?驚くことに、放牧による酪農は観光牧場などを含めて極めて少なく、残りはすべて牛舎飼いの酪農なのです。

極めて少ない「放牧」 VS 多くの酪農が「牛舎飼い」

平野の少ない日本において、広い放牧地で牛を飼うことは物理的に無理だと思われる方も多いでしょう。しかし、平野がなくても放牧はできる・・・それを可能にするのが 「 山地 ( やまち ) 酪農 」 です。 国土の7割を占める山林は、木材需要を見越した国の政策として盛んに植林されました。ところが、輸入木材の台頭や厳しい就労条件等の問題で、今では手入れされず荒れ果てた放置林が目立つようになりました。こうした里山や山林を酪農の場として活用するのが 「 山地酪農 」 なのです。

牛は本来、急な斜面でも生活の場とすることができる動物です。自然に自生する多様な草を食 ( は ) むことで本来の消化吸収のメカニズムを発揮し、日光の下で健康的な一日を過ごします。牛が下草を食べるため刈り取り作業が不要となり、山の保全にも役立ちます。また、放棄された山地を酪農に活用することで就業の場を創出するという効果も期待できます。その他、たくさんの好循環を生み出します。山林の再利用ともなる山地酪農は、立ち行かなくなりつつある日本の酪農の未来を切り拓く画期的な手段でもあるのです。